はじめに
小児睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が止まったり弱くなったりする病気です。
「いびきが大きい」
「寝ても疲れがとれない」
「日中ぼーっとしている」
などの症状が気になる場合、SASが関係していることがあります。
今回は、重症の場合に起きやすい影響や治療方法、保護者ができることをまとめました。
※けいの症状を元に病院で聞いたこと・調べたことのまとめとなります。
重症の場合に起きやすい影響
① 睡眠の質が著しく低下
- 無呼吸や低呼吸が繰り返され、睡眠が中断
- 深い眠り(ノンレム睡眠)が不足
➡ 寝ているのに休めていない状態
② 日中のトラブル
- 強い眠気、集中力の低下
- イライラしやすい
- 落ち着かなくなる(ADHDと似ることも)
➡ 「授業に集中できない」「キレやすい」など
性格ではなく、眠れていないことが原因の可能性も。
③ 成長への影響
深い眠りは成長ホルモンの分泌が盛んになる時間。
SASが重症だと分泌が減り、
➡ 身長・体重の伸びがゆっくりになることも
④ 学習・発達の遅れ
- 記憶力・判断力の低下
- 勉強の吸収が悪くなる
- 対人関係が難しくなることも
※ASDやADHDと重なる症状も多く、気づかれにくい
⑤ 心臓・血圧への負担
- 無呼吸により酸素不足
- 高血圧・心肥大のリスク
⑥ その他の症状
- 朝の頭痛
- 口呼吸・いびき
- 夜尿(おねしょ)
※夜尿は軽く見られがちですが、SASのサインの可能性があります
重症と診断されたら
早めの治療が大切です。
▼ 主な治療
- 手術(アデノイド/扁桃の摘出)
- CPAP(持続的陽圧呼吸療法)
- 体重管理(肥満が関係する場合)
- 歯科矯正(顎を広げる)
※わが家の息子(けい)の場合、
「手術を待つ間にも万一があってはいけない」という理由で、
まずはCPAP治療からスタートしました。
保護者ができること
- 睡眠中の様子を観察(いびき、無呼吸、寝相、汗など)
- 昼間の様子もチェック
- 医師・学校と相談しながら無理のない生活づくり
おわりに
小児SAS(重症)は、眠れていないことが体や心の成長に大きく影響します。
しかし、早く気づき、正しい治療を行えば改善が見込めると言われています。
わが家のけいの場合、ASDの特性かな?と思っていた困りごとのいくつかが、
実は睡眠の問題に影響していた可能性もあると知り、気づけて本当によかったと感じています。
お子さんの「いつも眠そう」「いびきが気になる」といった小さなサインを見逃さず、
ぜひ一度、専門医に相談してみてくださいね。
診断されるまでの我が家の体験記はこちら
➡よく寝てるのに日中眠そう?


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