不安感が強く、予測が苦手、痛みにとても敏感。
注射が怖くてプチパニックになることも…
わが家の息子 けい 10歳(ASDの診断あり)
小児SASの疑いで耳鼻科・睡眠外来を受診し、
最終的に扁桃腺&アデノイド摘出手術の話が進んだときの記録です。
扁桃腺・アデノイド肥大の診断から手術決定までの流れ、
検査のこと、親として迷った点や医師の説明、
メリット・デメリットを時系列でまとめました。
これから同じ道を進む方の参考になればと思います。
はじめに — 同時進行で進んだ受診
【睡眠外来】
“無呼吸が気になる”ため受診。
医師からは
「CPAP治療をしながら、耳鼻科で扁桃・アデノイドを相談してきて」との指示。
【耳鼻科】
ほぼ同時期に学校の耳鼻科検診で「扁桃腺肥大のため病院へ受診を」の紙をもらい、耳鼻科にもかかることに。
結果、睡眠外来と耳鼻科が並行して進む形になりました。
耳鼻科での診察:想像よりも“即決”だった
耳鼻科では
「アデノイドも扁桃腺も大きいねぇ」
「取っちゃったほうがいいかもね。手術できる病院に予約しますか?」とスムーズに話が進みました。
紹介状を書いてもらい大きな病院へ。
大病院でも同様に
「かなり大きいね。手術したほうがいい」と即決。
その場で手術日の予約へ。
進行の速さに驚きました。
手術前の検査と説明(小児科・麻酔科)
手術前に小児科・麻酔科の診察と各種検査と説明を受けました。
内容は以下の通りです。
- 身長・体重測定
- レントゲン撮影
- 血液検査(けいは初めての採血。感覚過敏があり痛みに弱いので、エムラクリームを塗布してもらいました。それでも大変…)
- 麻酔科での全身麻酔の説明
検査結果に問題はなく、予定どおり手術実施が決定しました。
迷いと不安:本当に手術でいいのか?
とんとん拍子で話が進む一方で、
親は
「本当に手術したほうがいいのか」
「メリット・デメリットは?」と悩みました。
けいは
「注射はたくさんするの?何回?」
「全身麻酔のマスクで本当に眠れるの?途中で起きちゃわない?」「点滴ってなに?ずっと痛い?」と不安がたくさん。
家で言っていた不安を紙に書き出し、診察の日に受付へ渡しました。
手術のメリット(医師からの説明)
- 無呼吸が改善する可能性が高い
(約7〜8割の子で改善が見込めると説明を受けました) - CPAPが不要になる可能性もある
- 睡眠の質が上がり、日中の眠気や疲れやすさが改善する可能性
- 成長(身長)が改善する可能性がある
手術のデメリット・注意点
- 扁桃腺は免疫の働きに関わる部位なので、摘出による免疫影響を心配する声がある
(ただし成長とともに扁桃の役割は薄れていくことが多く、実際に感染症が劇的に増える例は少ないと説明されました) - 症状が100%消えるわけではない
(肥満や鼻の構造、アレルギーなど他要因が残る場合がある) - 術後の痛みや術後出血などのリスク(術後ケアが必要)
医師からけいへの回答
診察前に受付で渡した質問の紙を見ながら、
一つ一つ丁寧に本人へ伝えてくれました。
- 注射は何回?
「血液検査1回と、点滴1回。
でも点滴は全身麻酔で寝ている間にできるよ。」
※通常は点滴→全身麻酔の順で行うそうです。
不安感が強いけいのために寝てからの点滴に変更してくださいました。 - 全身麻酔途中で起きない?
「深い眠りだから大丈夫。起きないよ。」 - 点滴はずっと痛い?
「点滴を刺すときは痛いけれど、眠っている間に付けちゃうから大丈夫。起きたら付いていて邪魔かもしれないけれど、痛くないよ。」
「他にも心配なことがあったら何でも聞いてね」と。
進行の速さに戸惑いながら決断
耳鼻科~手術決定までが非常にスピーディーに進み、
親としては気持ちの整理が追いつかない場面もありました。
けい本人も不安がいっぱい。
その一方で、
医師からの現状とリスク・期待できる改善の明確な説明、
けいの不安への丁寧な対応で手術をしようと決断しました。
実際にやってよかったこと(わが家の場合)
- 子どもの不安や感覚過敏(痛みが苦手)を事前に問診票の備考欄に記入した
- 採血など痛みを伴う検査にはエムラクリームなどの対応をお願いした
- 不安を箇条書きで紙に書き出した
- 本人もわかるように説明をしてもらい、親子で不安点を解消
まとめ:手術は「有力な選択肢」だが、納得して進めることが大事
扁桃腺・アデノイドが大きく、小児SASが疑われる場合、
手術は改善が期待できる有力な選択肢。
ただし、
- 全身麻酔の手術のリスク
- 術後のケアや合併症のリスク
- 必ずしも100%改善するわけではない
これらリスクと子どもの不安も確認しながら、
気になる点は医師に確認し、
親子が納得した上で決断することも重要だと感じました。
※本記事はわが家の体験に基づく記録です。治療方針や適応は個々の状況で異なります。診断・治療は必ず担当医とご相談ください。

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