小児睡眠時無呼吸症候群(小児SAS)の手術で、
ASDのある子どもと一緒に付き添い入院をすることになりました。
入院が決まったとき、真っ先に頭に浮かんだのは
「大部屋で本当に過ごせるのかな?」という不安。
音や光に敏感で、痛みにも弱い。
環境の変化が苦手なASDの特性を考えると、
4人部屋での入院生活は、正直ハードルが高く感じました。
それでも、金銭面との兼ね合いもあり、選んだのは大部屋。
実際に過ごしてみて分かったのは、
想像以上に大変で、でも工夫次第で何とかなることもあるという現実でした。
この記事では、
小児SAS×ASDの子どもとの付き添い入院で
大部屋を選んだ我が家のリアルな日々と、
親として感じた本音を、できるだけ正直に書いています。
これから入院を控えているご家族が、
「少し先の入院生活」をイメージするヒントになれば嬉しいです。
▶ 入院準備や持ち物については、前編の記事で詳しくまとめています。
【小児SAS×ASD】手術入院で本当に役立った持ち物と準備の工夫
個室と大部屋の違い
個室は1日あたりの追加料金が約1万〜5万円でした。
部屋によって違う…
(※息子が入院する病院の場合です)
洗面台・トイレ・シャワー・ソファベッド・電子レンジ・ケトル・ミニキッチン…
ほかにも色々部屋にあるないで料金が違う。
空いているのは1日2万円以上のお部屋のみとのこと。
2万~×日数分…
……正直、簡単に決断できる金額ではありません。
一方で、
大部屋は4人部屋。追加料金なし。
でも、
・他の患者さんの生活音で眠れなかったら?
・夜中の明かりが気になったら?
・術後の痛みに耐えられるだろうか?
とにかく心配ごとが尽きませんでした。
一応、大部屋で申し込みはしましたが、
「もし厳しそうなら個室に移れるかどうか」も事前に病院へ確認しました。
部屋が空いていればOK。
ただ、その時にどの部屋になるかは分からない。
金銭的にはできれば大部屋で過ごしたい。
でも無理はさせたくない。
そんな気持ちを行ったり来たりしながら、入院生活が始まりました。
入院中の1日の流れ
入院中の基本的な1日の流れは、こんな感じでした。
起床 → 検温 → 朝食 → シャワー予約 → 自由時間
(日によって、医師・薬剤師・管理栄養士さんの訪問あり)
→ 昼食 → 自由時間 → 夕食 → 自由時間 → 消灯
シャワーは予約制で、決められた時間に入ります。
時間の見通しが立つことで、けいの不安も少し和らいでいました。
ASDの特性をふまえた過ごし方の工夫
けいは、音・明るさ・痛みにとても敏感。
不安感も強いタイプ。
術後は、私が談話室に水を汲みに行くだけでも不安が強く出てしまうほどだったので、できるだけ「安心できる環境」を作ることを意識しました。
まず、看護師さんへASDの特性について共有。
感覚過敏があること、不安が強くなりやすいことを伝えました。
私が説明している様子をけい自身が見ていたこともあり、
「ここにいる大人たちは、自分のことを分かってくれている」
という安心感につながったように感じます。
また、予定が分かっている場合は、
「◯時に母シャワー」
「◯時くらいに先生が来る」
といった予定メモを机の上に置いていました。
けいが寝ている間に席を外すときも、
「◯◯に行ってくるね。◯時ころには戻るよ」
とメモを残すようにしていました。
術後、麻酔から目覚めた直後のパニックは、
正直どう対応したらいいのか分かりませんでした。
柵を叩く手がケガしないように受け止め、
ただ背中をさすることしかできず……。
落ち着いたあとも、痛みの逃し方が分からず苦戦。
そこで活躍したのが、やっぱりスクイーズでした。
握っても、叩いても、引っ張ってもOK。
毎日手にして、少しずつ気持ちを落ち着ける助けになっていました。
術後の痛みとパニック
けいは、痛みが強いと気をそらすことがとても苦手です。
手をぎゅっと握りしめて爪の跡が残ったり、
手足をばたつかせてベッドの柵にぶつけてしまったり……。
どうしたらいいのか分からず困っていたところ、
イライラを逃す方法を療育で学んだことを思い出し、
面会に来る予定だった夫に
100円ショップでスクイーズを買ってきてもらいました。
(※付き添い者は感染予防のため、入院患者同様、外出許可は出ませんでした。)



※ダイソーさんの画像をお借りしました。
握りつぶしたり、引っ張ったり、思いきり力を込めても大丈夫。
食事中も飲み込む時が痛い!!と、もぐもぐしながらにぎにぎびよーんw
それだけで、少しずつ痛みから意識をそらせている様子があり、
「これは最初から必要だった!!!」と心から思いました。
ゲームやYouTubeがあれば何とかなると思っていましたが、
選択する気力すらないことも。
そんなときはAmazonプライムビデオの映画が良かったです。
集中して見ていると2時間くらい時間が過ぎて、
その間に痛み止めが効いてきたりしました。
➡Amazonプライムビデオ30日間無料体験はこちら
入院前に無料体験だけでも準備しておくのがおすすめ♪
親の付き添い側のリアル
付き添いの居場所は、基本パイプ椅子。
簡易ベッドはシングルの半分ほどの幅で、寝返りはほぼ不可能です。
昼間のみ付き添い用のお弁当を頼めましたが、子どもが残した分を食べて済ませることも多く、あまり注文しませんでした。
けいの不安を少しでも減らしたくて、できるだけそばにいる日々。
体の疲れは、正直どんどん溜まっていきました。
そんな中で、私の小さな癒しだったのが、
フリーズドライの温かいスープやパスタ、
粉末のカフェオレ、抹茶ラテ、ミルクティー…
「温かいものって、ほっとする…」と、しみじみ感じました。
もともと入院は1週間程度の予定だったので、
「多少疲れても何とかなる!」と思っていましたが、
もし長期入院になるなら、もう少し付き添い側のケアの必要性を感じました。
まとめ|付き添い入院を終えて思うこと
ASDのある子どもとの付き添い入院中
音、光、痛み、環境の変化の対応、
そして大部屋という選択が、本当に正解だったのか――
何度も心の中で会議が開かれました。
それでも、
予定を“見える化”すること
不安を言葉にして医療スタッフと共有すること
安心できる逃げ道グッズをそっと用意すること
このあたりを重ねていくことで、
「なんとかなるかもしれない」瞬間が、
少しずつ増えていきました。
付き添いの親側はというと、
パイプ椅子が定位置、
寝返り不可の簡易ベッド、
自分のことは常に後回し。
体力も気力も削られます。
削られますが、
フリーズドライのスープ1杯でHPがちょっと回復する自分に気づき、
「人って案外単純だな…」と思ったりもしました。
金銭的に余裕があるなら、個室は迷わずおすすめ。
本音です。全力で。
でも、
準備と工夫があれば、大部屋でも何とかなる可能性はある。
そして何より、
「今日も乗り切ったね」と親子で思える日が、
ちゃんとやってきます。
この記録が、
これから付き添い入院を迎えるご家族の
不安を1ミリでも軽くできたら嬉しいです。
そしてもし、パイプ椅子に座りながら
「あぁ…私、今すごく頑張ってるな」と思ったら、
それは間違いなく、本当に頑張っています。
どうかその自分を、そっとねぎらってあげてください。
▶ 「何を持っていけばいい?」と悩んだ入院準備については、前編でまとめています。
ASDのある子どもとの手術入院で本当に役立った持ち物と工夫はこちら

コメント